おおっ!…って、本当に久しぶりに聞きました。
校庭でしていた仕事が長引いてしまって、
教室に戻るのが遅くなってしまったんです。
いくら生徒だからって、
これ以上は、
待たせられないと思って、
雪ダルマみたいに着膨れをした格好のまま、
生徒たちの前に立ったんです。
笑ってもくれないんです。
こういう時に、
少しでも笑ってくれたら助かるんですが、
今のクラスの雰囲気は、そんな感じでは無いです。
寒いから仕方ないやろう?
なんて言い訳できる雰囲気も無いんです。
遅くなってごめんね…
それだけです。
それしか言えなかったです。
この頃は、私まで無口になっているんです。
生徒からの反応が無いから、
どうしても、口数が減ってしまうんです。
しょうがないな…と思いながら、
何気なく雪ダルマみたいな服を脱いだんです。
コートと一緒に上着も…
それだけですよ?
たった、それだけなのに、
生徒たちが、
おおっ!…って歓声をあげたんです。
ビックリしました。
嬉しかったです。
凄く嬉しかったです。
こんな生徒たちの声を聞くのは、久しぶりです。
いつ以来か、思わず考えてしまいました。
それぐらい久しぶりです。
言っておきますけど、
下に着ていた服が破れていたとか、汚れていたとか、
そういう"オチ"ではないですよ。
でも、今から考えると残念なんですが、
授業が終わって、
生徒たちを帰す時だったんですよね…
それに連絡事項なんかを伝えなくてはならなくて、
しかも遅れてきて、
生徒たちを待たせていたのと、
それに、
つい"テレ"てしまって、
さっさと生徒たちを帰してしまったんです。
いつもは、生徒たちが帰って行く姿を見送るのですが、
何か恥ずかしくて、
真っ先に教室から逃げ出してしまいました。
怒っている…と生徒たちに思われたかもしれません。
私、こういう機会、
いつも失敗するんです。逃がしてしまうんです。
本当に残念です。