見られた格好じゃないです｡

生徒のこと…
言えるような格好をしていません｡
もう､ボロボロです｡
のぼせて､疲れて…格好なんて言っていられません｡

男子高校生の中だなんて､
そんなこと言っていられません｡
どうせ､私のクラスの子たちしかいないです｡
もう"ええかげん"です｡
"ええかげん"なこと､この上なしです｡
"ほんまに…"です｡

水着なんか､一日で乾くわけないじゃないですか？
こんな寒いときに…
うっかりしていたんです｡
忘れていたんです｡
昨日､生徒たちと約束をしたときに…

濡れた水着を着るのは嫌ですし､
それに､生徒たちしかいないとは言っても､
昨日と同じ水着を着るというのは
やっぱり､抵抗がありますし､
何よりも生徒をバカにしているというのか､
生徒たたが､
軽く見られていると思われても困りますし…

いろいろと考えるんですよ｡
気をつかっているんですよ｡
子どもだからって
生徒たちを軽く見ているわけじゃないです｡
本当ですよ？

だから､
ちょっと悪戯(いたずら)してやろうと思って…
どうせなら生徒たちに､
ちょっと悪戯(いたずら)してやろうと思って…

お風呂に
バスタオルを巻いて行ったんですよ｡
もちろん下には､ちゃんと着ていますよ｡
このバスタオルの下の話をすると､
長くなるので､
学校に遅れるので､いつか近いうちに…です｡
でも格好悪い話なんですけど…

刺激してやろう…なんて
少しは思ったりしたわけです｡
悪戯(いたずら)です｡
いつも合宿ではパジャマだから､
たまには…
いつも舐められていますから､
たまには…ね？

でも､こんなに長く
お風呂にいるなんて考えていませんでした｡
想像外でした｡
なりもふりもありません｡
憐れな(あわれな)格好でした｡
よたよた…でした｡

人数が多いんです｡
格好なんかつけようと思ったら負けです｡
完敗です｡
悪戯(いたずら)なんかしようと思っても､
ダメです｡
負けてしまいます｡

もう､いろいろと負けてしまいました｡
いろいろと約束させられてしまいました｡
生徒たちの勝ちです｡