汚れているところを拭くので(ふくので)精一杯でした。
自分の体の出した汚れですから、
本当なら、
死にそうなぐらい恥ずかしいのに、
それよりも、
そんなのを放ったらかして(ほったらかして)
倒れこんでいました。
だから、呼びにこられて、
ドアの向こうから声を掛けられてから、
必死で、
汚れだけを拭いていました。
それだけで、みんなの前に出ていっていました。
それだけで、痛くて必死だったんです。
お風呂の前に倒れこんでいたのに、
その、
お風呂にさえ入れないんです。
そんな力、残っているなんて全然、思えなかったです。
ほんの数メートルを歩くのに
もう必死で、
ずっと痛みと疲れと戦っていました。
ずっと痛くて、痛くて…
それだけです。
今、思い出すのは、
気持ち良いとか、感じているなんて、そんなの絶対に無いです。無かったです。