わざと聞かせているという感じではないのですけど、
私がいるところでは、
あのこと、
何も話したりしないです。
でも、やっぱり聞こえてくるんです。
友だち同士です。
顔を合わせれば、どうしても、
あのときの話をしてしまう…という感じで話しているが、
聞こえてくるんです。
小さい声で隠れるようにして話していても、
私に聞こえてくるんです。
小さい声ででも、
話している内容は下品(げひん)で、
誇張(こちょう)された大袈裟(おおげさ)な話です。
私が感じていた…という話は、
たいてい、入っているみたいです。
くだらない…
何も言わないですが、
本当、くだらないと思います。
感じていたか、
どうかだなんて、
別にどうでもいいと思うんですけど、
あのときの顔は、絶対に感じていたとか、
そんな話が多いです。
眉間に皺が寄っていた(みけんにしわがよっていた)とか、
そんな話…