間が悪いくせに

結局､あの子…
平気な顔をして､いつの間にか戻っていました｡

こういうの平気なんです｡
あの子…
いつもなんです｡

だから直らないんです｡

間が悪いくせに､要領が良いんです｡
運が良いというのか…

今回も怒れないです｡
パジャマがはだけていたのは､私の落ち度です｡
怒られるのなら､私の方です｡
それぐらいの自覚はあります｡

もし､セクハラ…なんていうのなら､
私の方が､セクハラの原因です｡

怒ったりなんかできません｡
そんな自己中心的なこと､できません｡

それに他の生徒の手前もあります｡
このこと､知らない生徒のほうが多いです｡
わざわざ言うのも…

ぎこちなかったかもしれません｡
一生懸命､頑張ったんですが､
少し､ぎこちなかったかもしれません｡

でも､いつまでも拘ってはいられません｡
この程度の軽い悪戯(いたずら)…
悪気の無い遊びなんです｡
これを機会に"止めさせる"なんて､
そんなことをしたら､絶対に"しこり"が残ります｡
生徒たちに､そんなの残せません｡
絶対に残せないです｡

お昼にシャワーを浴びました｡
もちろん着替えました｡
いつもと変らないように気を使いました｡

生徒たちの心にキズは付けたくありません｡
これぐらいの事でキズなんか付けたくないです｡
この合宿に悪い思い出なんかあって欲しくないです｡

いつも通りに振舞いました｡
シャワーを浴びて着替えてからは､いつも通りに振舞えました｡
考えてみれば､少し悪戯(いたずら)が…
運が悪かっただけです｡
ちょっと恥かしかっただけです｡

そういえば､
私のパジャマを直そうとしてくれていたのかもしれません｡
そんな気がします｡
目が覚めたとき､パジャマのボタンを触っていた気がします｡
本当は､お礼を言わなければならないのかもしれません｡
照れくさいですから､言いませんけど…
この話には､もう触れないつもりです｡
恥かしいですから…

お昼寝…いつも通りに寝ることができました｡
しっかりと眠れました｡
いつも通り､生徒たちに起こされました｡
いつもと違うとヘンです｡
もう大丈夫です｡
いつもの私です｡
生徒たちも､いつもの私の生徒です｡
ちょっと運が悪かっただけです｡
私が悪かったんです｡

ちょっと思いっきり蹴飛ばしました｡
あの"間"の悪い子と…
それに何人かの見ていた子たち…
これぐらいは仕方ないでしょう？
何人だったかは､はっきりとは覚えていないですが､
覚えていた子だけ…
その中に委員長が入っていたのは間違いないです｡
委員長と"間"の悪い子だけは､しっかりと蹴飛ばしてやりました｡
これで終わりです｡

もう何も無いです｡
本当に､いつも通りです｡
変化なんか､させてはいけません｡
いつも通り､いつも通り…です｡

イヤな顔とか､不機嫌な顔とか絶対に見せられません｡
この合宿中は､そんな顔を絶対に見せられません｡

この合宿…絶対に､良い思いでにして欲しいです｡