何をやっても時間が掛かるんです｡私って…

生徒たちの不満と言っても､
そんなに大袈裟なものではないです｡

だいたい､学校なんて窮屈(きゅうくつ)なものです｡
ちょうど､学年末試験も終わったことですし､
生徒たちの鬱憤晴らし(うっぷんばらし)､
ストレス発散だと思います｡

でも､そういうのを受け止めるのも
教師の仕事だと思います｡

私だって､学生の頃は､
いろいろと先生に､
文句を言っていましたから､
とにかく生徒たちの不満を素直に聞きました｡

それに､私への不満ではないので､
気楽(きらく)と言えば､気楽(きらく)です｡
でも､
他の先生(保健室の先生)への名指しの不満です｡
下手(へた)に頷く(うなずく)こともできず､
相槌を打つ(あいずちをうつ)のが､
大変でした｡

解決するのは､
簡単だったんですよ｡
生徒たちも､愚痴を言って発散できれば､
それで良かったんだと思います｡

保健に関連するアンケートを､
知らない(？)
保健室の先生に､
ずけずけと訊かれるのが嫌だった…と言うことです｡

それなら､
私なら良いわけです｡
知らない先生じゃないです｡
この学校で一番知っている先生は､
どう言っても､私です｡
知らない…なんて生徒が言ったら､怒ります｡

生徒たちも､言いたいことを言って､
スッキリしていたのでしょう…
納得してくれました｡

もちろん"論点のすり替え"です｡

はぐらかした…ことぐらい､
生徒たちも､わかっているのでしょうけど､
言いたいことを充分に言って､
たぶん､満足してくれたのでしょう｡
納得してくれました｡

生徒の方が､これで大丈夫です｡

でも､問題は保健室の先生です｡
こんな"論点のすり替え"が､通じるわけ無いです｡

だいたい､私より
ずっと､ずっと…偉い先生なんですよ｡
声を掛けてくださるだけで､
ありがたい…
ほかの先生方が敬遠するぐらいに､
偉い先生なんです｡

その先生を説得するために､
言葉なんかでは､絶対ダメだと思って…
時間を掛けて､誠意を示すしかないと思って､
以前から､
遊びにおいで､泊りにおいでと
誘って頂いていたので…
とにかく泊り込んで､
お願いしました｡