いっぱい話したいことが、あったのに…
疲れているんだと思いますけど、
すぐに寝てしまうし、
せっかくの機会なのに、
ほとんど喋っていないです。
この合宿所に来てくれた時に、
きゃーきゃーと騒ぎましたけど、
全然、足りないです。
それに、あの時だって生徒たちが合宿所で待っているので、
そんなには騒いでいないです。
あと二人でいたのは、
お風呂かな…
生徒たちがお風呂に入っている時間に合わせて、
私たちも大慌てで入りました。
生徒たちのお風呂の時間って本当に短いんです。
烏の行水(からすのぎょうずい)です。
都会のオシャレな男の子たちは、
お風呂の時間も長くなっているって聞いていますけど、
この辺の男の子たちは、そうでもないです。
あっという間です。
短いです。
痩せたね(やせたね)、
羨ましいね(うらやましいね)、
それぐらいしか話せていません。
一緒にお風呂に入るのは、小学生以来ですけど、
痩せていて、
本当に羨ましいです。
これだけ痩せていたら、
どんな服を着ていても似合うはずです。
もちろん私よりも、
高そうな服を着ていますけど、
私だってもう少し余裕ができたら、
もう少しは服装に気を使うつもりです。
どういう服を着るかによって、
やっぱり生徒たちも違うと思います。
生徒たち、
完全に気圧されています。
私も頑張らないと…と改めて確信しました。
そういえば彼女、
痩せたと言っていました。
はっきりとそう言える彼女が羨ましいです。
認めなければなりません。
体重が何キロ減ったという数字の話ではないです。
はっきり見た目で綺麗(きれい)になっているんです。
離婚も良いかもしれないって、思わず言ってしまいました。
ごめんなさい。
笑っていましたけど…
よく考えたら、
二人いるんだから、
交代でゆっくり入れば良かったと思いましたけど、
それじゃ全然、喋れないし、
それに私が睨んでいても(にらんでいても)、
知らない大人の女性がお風呂に入っているんです。
お湯の音が聞こえるんです。
生徒たちが勉強に集中できるわけないですよね?
このガキどもが!
大人の男性には、まだまだ程遠い(ほどとおい)生徒たちです。
生徒たちの名誉のために言っておきますけど、
別にお風呂を覗き(のぞき)に来たわけではないですよ、
念のために