田舎では、丁重に扱ってくれていますから

そう言えば私、

この辺りの山林組合というのでしょうか？

林業とか、

そういうのをしているところ、

そこの職員、

団体職員というのでしょうか、

そこへ誘われているんでした。

もう、過去の話かもしれないですけど、

具体的な話ではなかったですし、

もちろん、お給料の話なんて聞いてないですけど、

考えておいて…って言われたことがありました。

いえ、そんなに古くないです。

つい、最近も言われました。

挨拶代わりの社交辞令みたいなものかもしれないですけど、

林業も苦しいって

散々、聞かされていますから、

私たちも決して良くはないですけど、

どうなんでしょう…

って、少し本気で考えたりして、

忙しさは絶対に私たちのほうが忙しいと思うんですよ、

時間給に換算すると

私たちのほうが絶対に安いと思うんですよ、

でもね…

こうやって田舎の教師をやっていると

都会の人は笑うかもしれないですけど、

それなりに名士(めいし)…扱い…

すいません、笑わないでください…

先生、先生と

私みたいなものでも

立ててくれる素敵な人たちがいるんです。

とても純朴な

素敵な人たち、

私より人生経験豊富な

ひとかどの人たちですよ、

そんな人たちが

私なんかを

立ててくれた話かたをしてもらえると

嬉しいとも思えるんです。

誇らしいというか、

もちろん、恐縮なんですよ、

すごく恐縮なんですけど、

正直、私なんか

お茶くみをして軽くあしらわれる程度なんですけど

それでもね…

もちろん私の実力ではないです。

実力主義の都会ではなくて

これでも肩書きと言うのでしょうね、たぶん、

都会では鼻であしらわれる程度の私たちでも

田舎では尊敬してもらえるって

嬉しいというか

この仕事を続ける理由には、

正直、なっているんです。

校内では当然の話なんですが、

ほかの先生がたとの軋轢はありますよ、

むしろ田舎の学校のほうが多いのかもしれないですけど、

それって、

ほかに発散をするところが

先生がたには無いのかもしれないですから、

同じことを

生徒たちにも言えるかもしれないですよね、

都会だったら

遊ぶところがいっぱいあると思うんですよ、

たぶん、

誘惑が多いと思いますけど、

こんな田舎、

遊ぶところとか

遊ぶ相手とか、

そんなの…限られたくるというか

ほとんどいないですからね、

ずっと同じ人の中で変わらずに過ごすことが多いですから、

だからと言って

こんなの何の解決でもないですけど、

私で遊びたがるのかな…って、

３年前に卒業した私の教え子たち

妻子持ち…

この場合、本当の妻帯者ではなくて恋人もいないという意味なんですけど、

誰も恋人がいないという…

本当かな…

ちょっと眉唾な話を聞いているんですけど、

状況が状況だっただけに本当かどうか疑わしいんですけど、

でも、本当に誰も恋人がいないのなら

かわいそうというか…

私の悪いところが伝染してしまったんではないかと思って

心配にもなってしまうんです。

高校の３年間も一緒にいたら

いろんな意味で

似てしまうって言いますから、

ある意味、これって本当だと思うんです。

…って、

自分で言い訳をするのにも

かなり無理があるなって思うんですけど、